身近な対象物を自ら撮影し、その写真をもとに油彩画を制作する手法で、クッションの柔らかな質感、果物のみず
みずしさ、陶磁器の硬質、など様々な質感の作品を生み出してきた伊庭靖子。
MA2Gallery の新作展は、「目の前の光景を何らかの質に置き換えることができるのか、ということにこだわってみ
たい。」という、伊庭靖子のさらなる挑戦です。
どこでもない場所に焦点を移し全体をぼんやりと眺めながら、焦点を合わせず個々を見ていくと空間の質を体感し
ているように感じる。という言葉通り、どことなくぼんやりとした夢でもみたような景色。
判然としないがゆえに、知らないけれど知っているような景色、空気感。
さらに、観る者がより感じようとする。光の強さや角度で季節、温度や湿度までも伝わってくるようです。
質を追求する伊庭靖子の「空間の質」。ぜひ体感をお楽しみください。
同時開催:
「伊庭靖子展 記憶と予感の随(まにま)に」
9月19日(火)ー10月14日(土)
光村グラフィック・ギャラリー(MGG)
11:00-19:00 日、月 休廊
東京都品川区大崎 1-15-9 光村ビル 1 階